きょうの修理 ~19タトゥーラTW~
両軸・ベイトリール2021.11.03
パワーゲームに抜群の対応力を持つ「19タトゥーラTW 100SHL」がSLPへ届きました。
修理のご依頼で、「ハンドル回転が重い」という内容です。
まずはいつも通りリールの作動点検から始めましょう。
確認のためさっそくハンドルを回そうとすると、その時点で握ったハンドルノブからザラザラとした感触とかなりの抵抗を感じました。確かに回転がおかしいようですが、内部で一体どんな不具合が発生しているのでしょうか?
分解して内部をチェックすると、不具合の原因が見た目からも分かるような状態でした。
まずはこちらの画像をご覧ください。
ワンウェイクラッチ部分が錆びており、ドラグカラーも摩耗が進んでいることが分かりますね。画像下の赤丸部分、新品と比べて一目瞭然です。
「ハンドル回転といえばギア」とつい疑ってしまいますが、ギア以外が傷んだり錆びたりして性能が低下した場合も、ハンドル回転の滑らかさが失われることがあります。
さらにスプールシャフトを支えるボールベアリングの固着を発見。こちらも、放置期間が長かったためか錆びてしまっています。
これらの不具合パーツを交換していきましょう。
交換のパーツの受け側もきれいに清掃して、新品のパーツを組み込めば作業終了です。
◆交換部品:ピニオンボールベアリング、ドラグカラー、ワンウェイクラッチ、ハンドルノブキャップ
◆交換部品代:¥3,300(税込¥3,630)
◆手数料:¥2,000(税込¥2,200)
「回転の違和感」といえばギア修理を想像しがちですが、回転を支えているパーツはギアだけではありません。実際に分解してみて分かることは多いですね。
「なにかおかしいな」あるいは「調子が変わった気がする」と感じた場合は、修理にお預けいただくのはもちろん、オーバーホールとあわせてご依頼いただくこともおすすめです。今回はワンウェイクラッチ周辺の修理のみでご依頼は完了しました。
ウエイトのあるルアーのロングキャストに優れる19タトゥーラTW。重さがあり、抵抗が大きいルアーを使用する際は、巻いてアクションさせることが多いですよね。そんなとき、ハンドル回転はなるべくスムーズなほうがいいはずです。
今回ご依頼いただいたリールも、これで釣りに集中できるのではないでしょうか。
SLPはダイワのアフターサービスセンター。
ダイワ釣り具の修理・メンテナンスはSLPが手掛けています。
ご依頼の際は、お近くのダイワ製品お取扱店様にお預けください。
(当コラムの情報は更新時点のものです。公開後も情報の更新に努めておりますが、最新の情報と異なる場合があります。)
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