オーバーホールのタイミングは? オイルチェックも上手に活用!

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2022.09.07


SLPのメインサービスであるオーバーホールとは、いわば「リールの総合点検」です。

 

しかし、そもそもどんなサービスなのか、なぜ必要なのか、どのくらいの頻度でやるべきなのかなど、あまり知られていないかもしれません。

また、2022年5月から始まった新サービス「オイルチェック」については、まだまだご存じない方が多いはず。

 

SLP PLUSでは折に触れてお伝えしてきましたが、ここで改めて確認してみましょう。


オーバーホールって何?


リールの総合点検といっても、実際にはどんな目的で、具体的に何をしているのかが分からないという方は多いようです。

 

オーバーホールとは、リールの基本性能の確認や通常見えない内部の点検・清掃、新しいオイル・グリスの塗布を行うメンテナンスのこと。主な目的は、部品と部品の間に注されている潤滑剤の入れ替えと、消耗部品や内部状態の確認です。

 

部品と部品の間に注されている油というのはオイルにせよグリスにせよ、部品同士をスムーズに動かす役目を担っています。

しかしこのオイルやグリスは、時間の経過と摩擦により性能が低下していくものです。油の性能が低下、いわゆる劣化を起こすことにより使用感が悪化。さらにこれを放置することで部品が摩耗・消耗し、進行すると不具合や破損の原因にもなります。


そのため、部品と部品の間に注した油は定期的に入れ替えを行わなければ、リールにダメージを与えてしまうのです。このダメージを防ぐため油を入れ替えることが、オーバーホールの大きな目的のひとつ。


また、消耗した部品はオーバーホールの際に分解しなければ見つかりません。

ご自身で日頃リールのメンテナンスができている方や、塩分による不具合が発生しない淡水で使用している方は特に気付くのが難しいかもしれませんが、消耗というのは徐々に進行します。

 

例として、負荷のかかりやすいギアが摩耗することでゴリ感が出て、巻き感度の低下につながることがありますが、突然起こるわけではないため気付かずそのまま使用しているというパターンが挙げられるでしょう。気付かないままパーツが消耗し続けることで、ある日突然破損したように感じることも。

さらに防水パッキンをはじめ、油と同じく経年劣化する部品があります。これはアイテムによっては防水性能が低下し、リールに深刻な不具合が発生してしまう可能性が否めません。


こういった消耗部品はオーバーホールの際に分解し内部状態を確認することで発見、交換できます。

徐々に進行するためご自身で気付かない方が多く、不具合を感じていなくても定期的にオーバーホールに出しプロに見てもらうことが大切です。


オーバーホールに出すタイミングは?


さて、オーバーホールの目的を確認したところで、多くのユーザー様が疑問に思っているであろうことにお答えします。

 

「オーバーホールが必要っていうけど、そもそもいつどんなタイミングで出せば良い?


答えは簡単で、「しばらく使ったら」です。

お客様それぞれの使用頻度や使用環境などにより変わるため、理想としては1年に一度。最低でも2年に一度はオーバーホールを行いましょう。

 

「2年でリールは駄目になるのか?」という問いには、必ずしもそうとは言えません。

使用環境、保存状態によっては問題ないかもしれませんし、実は内部で劣化や消耗が進んでいるかもしれませんが、それは外観だけでは分からないからです。


そのため、不具合や困ったことがなくても「問題ない良い状態を保つため」、気付かぬうちに消耗していれば「釣り場での突然の故障を防ぐため」に、アフターサービスセンターでの定期的なオーバーホールをおすすめしています。


オーバーホールの合間にオイルチェック!


「定期的なオーバーホールがおすすめ」とはいえ、度々オーバーホールに出すのではお財布的にもタイミング的にも厳しいという方は多いでしょう。

 

そこで、リールの状態確認とオイル・グリスの補充のみを目的としたサービスとして、SLPでは「オイルチェック」を実施しています。

「オイルチェック」とは、点検と主要部のグリスアップを行い、リールの状態をレポートで報告するだけの簡易的な点検サービスです。


オーバーホールより手軽にリールの状態チェックができるため、2年に一度のオーバーホールまでの“つなぎ”としてご利用いただけます。

ご購入後しばらくご使用されたらまずはオイルチェックで状態確認。次回のメンテナンスではしっかりオーバーホールを行い、さらにその次はオイルチェックで状態を確認する、といったサイクルがおすすめです。

 

もちろん、オイルチェックの範囲ではカバーできない不具合が見受けられた際は、オーバーホールや修理をご案内いたしますのでご安心ください。

オイルチェックは状態確認、オーバーホールは総合点検と考えると分かりやすいですね。

 

まとめ


繰り返しになりますが、リールを長く大切に使うためにオーバーホールは必須です。

油の劣化や部品の消耗は気付かず進行することがほとんどで、リールを分解してみないと分からないことが多くあります。

こちらのコラムでオーバーホールとオイルチェックのサイクルについて確認したら、愛用のリールをチェックしてみましょう! もしかしたら、しばらくメンテナンスに出していないのでは?

 

「オーバーホールをしたことがない」という方こそ、ぜひ一度SLPにお預けください。

せっかく悩んで手にしたリールですから、できるだけ長く使い続けていただきたいもの。ダイワのアフターサービスセンター・SLPの技術スタッフが、皆様の大切なリールをメンテナンスさせていただきます。