リールのキャスト異音! 原因はスプールのテープ?

両軸・ベイトリール

2020.04.22

今回のコラムでは、実は皆さん意外と知らないかもしれない「最新のベイトキャスティングリールにおけるキャスト異音の原因」について取り上げていきましょう。


キャスト異音で依頼! でも実は……?


SLPに送られてくるご依頼品には「スプールから変な音がする」「回転時に異音がある。リールの不具合では?」という内容のものが度々ございます。


そこでそれらのリールを調べてみるも、中にはパーツの噛み合わせも摩耗も問題なく、グリスも異常に減っているわけではない……という状態のものが。

さて、回転時に異音がするのであればやはりスプール周りに問題があるのでは? とよく見てみると、あるものを発見することがあります。


それがスプールに貼られたテープ! このテープが異音の原因になることがあります。


ラインを固定したり結び目を隠したりするのにテープを使う方がいますが、異音について実は知らない方が多いようです。

時々SLPに修理依頼がありますが、この場合は不具合や故障ではありません。皆様にも知っていただきたく思います^^


テープ留めで異音…… 理由と対策は?


リールの回転時、キャスト異音の原因はスプールに貼ったテープというケース。

貼り付けたテープがスプールの回転に影響することで、キャスト異音が発生してしまうことがあります。


特にこの現象は近年の超高精度薄肉スプールにおいて顕著です。

超軽量スプールは非常に薄く軽く、センシティブに設計されており、軽量化によって一昔前と比べ回転数も上がりやすくなっています。そのためこのようなスプールはバランスが重要。

 

テープを貼ってしまうとその部分だけがテープ分重く、厚くなるのはご理解いただけますでしょうか? これにより繊細に設計され、かつ回転数の上がったスプールの回転バランスが崩れ、回転がブレたり異音がしたり、さらにはリールを持つ手に振動が伝わってきたりします。


「たかがテープ1枚で大袈裟な……」「そもそもテープなんて重くないでしょ!」こう思われる方は多いかもしれませんが、超軽量で超高精度なスプールは、それだけ繊細に設計されているということなのです。

 

テープを貼っているという方は、一度剥がしてみてはいかがでしょうか? 今現在、不具合を感じていなくても、キャストのフィーリングが大きく変わるかもしれません。

 

テープ留め以外に方法は?


キャスト異音の原因のひとつがテープであること、繊細なスプールはテープ1枚でもバランスが崩れてしまうことは分かりましたよね。

しかし、「じゃあどうやってラインを巻けばいい?」「空回ったら糸すべりだ!」と思われる方は多いでしょう。


スプールにラインを通すための穴や結びつける突起がある場合は、それを利用するのが一番です。(軽量化のために空いている穴は、糸を通すためのものではありません。)


そのほか簡単な方法として、下巻きユニノットが挙げられます。伸縮性のあるナイロンラインを下巻きするか、ユニノットでPEラインをスプールにしっかり結びつけてから糸を巻きましょう。


なお、PEラインを使用する際は空転を防ぐため、ラインを3~5回スプールに巻き付けてしっかりユニノットで結び付けてください。結んだあと、強く引っ張ってもラインがスプール上で空回らないことを確認してから、糸巻きを始めます。


上記のような方法ならテープ留めをする必要がなくなると同時に、糸すべり対策としても有効です。

近年の超軽量、高精度なスプールでは特に、ブレや異音の原因となるテープやシールではなく上記の方法をおすすめします。


「キャスト時に異音がする」という不具合でSLPにご依頼があり、よく調べてみると実はスプールにテープが……ということが度々あり、今回こちらのコラムで取り上げてみました。

 

ご存じないという方が多いようですが、異音にお悩みの方でお心当たりのある場合、まずお使いのスプールをご確認ください。

意外にも、薄くて軽くて小さなテープがその原因かもしれません!



(当コラムの情報は更新時点のものです。公開後も情報の更新に努めておりますが、最新の情報と異なる場合があります。)