きょうのオーバーホール ~14エメラルダス~
スピニングリール2021.01.20
「ハンドル回転がカリカリする」「ベールの返りが悪い」という症状で、14エメラルダスのオーバーホールをご依頼いただきました。
ベール作動部に付着物
リールを拝見したところ基本性能は満たされているようです。しかし、ハンドルを巻いてみると手に伝わってくる感覚には確かに違和感を覚えます。快適にご使用いただくため、症状を改善していきましょう。
まずは外観から分かる箇所ですが、リールの上部には塩分が残留。(画像上)さらに構造上洗いにくい複雑になっている部分には砂が付着しています。(画像下)
これらのベール作動部への付着物によって、「ベールの返りが悪い」という現象が発生していました。
外から見ただけでもこれだけ汚れてしまっているので、内部の作動部にはもっと塩分や砂が溜まっていると推測されます。分解してきれいに洗浄していきましょう。
回転違和感の原因はパーツの消耗
オーバーホールの作業工程に含まれる内部洗浄により、残留物と付着物を取り除けばベールの返りについては解決です。
残る不具合はカリカリするという回転感について。
このハンドル回転時の違和感の原因はギアの消耗でした。摩耗したパーツは新しいものに交換する必要があります。
◆交換部品:ピニオンドライブギアセット、ローラーボールベアリング
◆交換部品代:¥4,800(税抜)
◆手数料:オーバーホールPコース ¥3,200(税抜)
オーバーホール費用は上記の通り。手数料はSLP PLUSのクーポンご使用価格です。
では、新しい部品とともに組んでいきましょう。
ここはハンドルを取り付けた際のギアの「遊び(クリアランス)」を調整する部分です。
お客様に快適にお使いいただくため、組みばらしを繰り返して調整します。組んで巻いては確認して、また組み直すことを何度か行って良い状態になったら組み上げは完了!
砂や塩分の付着していた箇所もきれいに洗浄してあります。仕上げにリールの外観を拭きあげたら作業終了です。
購入から一度もオーバーホールをされていなかったという今回のエメラルダス。
エギング専用の本機ですが、さすがに所々不具合が出ているようでした。オーバーホールによって再び快適にご使用いただけますね。
SLPではこまめなオーバーホールを推奨していますが、このようにメンテナンスのし甲斐がある使い込まれた状態でも歓迎です!
SLPはダイワのアフターサービスセンター。ダイワ釣り具の修理・メンテナンスはSLPが手掛けています。
また、メンテナンス会員サービス「SLP PLUS」もさらにサービスを拡大予定!
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