きょうの修理 ~20タトゥーラSVTW~
両軸・ベイトリール2021.09.22
バス用リールなのに固着のような不具合?
「クラッチを切ってもルアーが落ちない」「ハンドル回転もとても重い」という20タトゥーラSVTW 103SHの修理をご紹介します。
お客様のご依頼通り、クラッチを切ってもスプールが上手く回らず、スプールフリーも巻き取りの感覚も非常に重い状態。
このような場合、ボールベアリングの完全な固着をはじめ、致命的な不具合が発生していてもおかしくありません。
しかしここで疑問なのが、タトゥーラはバス用のリールだという点です。
塩分による固着の可能性が低いはずの機種で、なぜこのような状態になってしまったのでしょうか?
原因はフレーム!?
まずはスプールを確認するも、歪みやへこみなどはなく綺麗な状態です。
リールの回転性能にとってスプールは非常に重要ですが、そこに異常がないということは他に原因があるはず。
原因究明のために分解していくと、フレームが変形しているのを発見しました。画像赤丸の部分が歪んでいます。
この変形したフレームによって、スプールの回転が妨げられていたようですね。
歪んでいるフレームを交換して作業は終了しました。
◆交換部品:フレーム
◆交換部品代:¥2,700(税込¥2,970)
◆手数料:¥3,000(税込¥3,300)
確かにボールベアリングやスプールなどは、回転性能を司るパーツとして大切でしょう。
しかしそれらのパーツだけでなく、部品をすべて収めているフレーム自体もリールを機能させるためには非常に重要です。
本来ならフレームは簡単に変形させることはできない部品ですが、実は今回のご依頼品は転んだ際にリールをぶつけてしまったとのこと。
各パーツは単体で機能しているわけではなく、お互いに隣接し噛み合ってリールを構成しています。
そのため今回のように、直接強い力がかかった部分とは別のパーツが損傷、変形するケースも。釣り場では過酷な環境に晒されるリールですが、使用中もそれ以外のときも、衝撃や外圧などはなるべく避けましょう。
万が一リールをぶつけたり落としたりして不具合が発生した際は、SLPへお預けください。
衝撃を与えた箇所以外にも、破損や変形をしたパーツがあるかもしれません。SLPの技術スタッフが分解、確認して必要な修理を行います。
お預けの際は、お近くのダイワ製品お取扱店様へお持ち込みください。
(当コラムの情報は更新時点のものです。公開後も情報の更新に努めておりますが、最新の情報と異なる場合があります。)
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