きょうのオーバーホール ~紅牙ICS~

両軸・ベイトリール

2021.07.21


今回オーバーホールをするのは紅牙ICS 103Lです。おまかせコースでご依頼をいただきました。

さっそく点検から始めていきましょう。

 

ハンドルを回してみると、一周させる途中で引っかかる感触があります。

一見すると外観はきれいな状態ですが、リールフット側やカウンターの裏側、ウォームシャフトなどをよく見れば、塩分が残留し汚れが溜まっていることが分かります。



リールの状態から察するに、恐らくはロッドにつけたままで水洗いをされていたのではないでしょうか。

それではうまく汚れや塩分を洗い流すことができず、錆びや作動不良などの不具合につながってしまいます。

 

画像はウォームシャフトの比較です。画像上の新品に比べて、分解したウォームシャフトは塩分が付着したままになっており、摩耗も進んでいる様子。



ウォームシャフト以外も、必要なパーツは新品と交換します。

まだ使用可能な部品は洗浄し、新品のパーツと一緒にグリスを塗布しながら組み上げて作業は完了です。

 

◆交換部品:ウォームシャフト、クラッチカムボールベアリング、ポール 他

◆交換部品代:¥4,500(税込¥4,950)

◆手数料:オーバーホールPコース ¥3,800(税込¥4,180)


オーバーホールの結果、上記のようになりました。

分解してみると、見た目では分からないような交換部品も多くありますね。

 

今回の紅牙の症状は、恐らく使用後に洗い流す際ロッドにつけたままだったことが原因のひとつでしょう。

理想的なお手入れとしては、竿から外してあらゆる方向から流水をかけ、ハンドルやクラッチを動かしながら汚れや塩分を洗い流すことです。


ベイト・両軸リールの正しいシャワー洗浄方法については、SLP PLUSチャンネルこちらの動画で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

 

ウォームシャフトをはじめとして今回交換した部品も、竿から外して洗っていればパーツ交換にならずに済んだかもしれません。

リールは毎釣行後、正しい方法でお手入れすることでより長くご使用いただけますよ。

 

初期性能を維持し長くご使用いただくため、ご自身でのお手入れに加え、1~2年に一度はオーバーホールを行いましょう。

SLPはダイワのアフターサービスセンターです。

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