きょうの修理 ~玉口リペア~
ロッド2021.08.04
グランドスリムの玉口リペア!
今回ご紹介する修理は、グランドスリム95・Kの玉口リペアについてです。
こちらの画像をご覧ください。節の玉口が欠けてしまっていますね。
このように欠けたままだと、取り扱い時に引っ掛けたり、欠けをさらに広げてしまったりと問題です。まずは修理を行いましょう。
「修理とはいえ、これは節交換になるのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、この程度の欠けであれば玉口リペアというサービスで「補修」が可能です。
玉口リペアは3,000~5,000円の範囲内で、現品状態により料金が決まります。今回は下記の金額で修理。ふちに欠けがない、きれいな仕上がりにできました。
◆手数料:¥4,000(税込¥4,400)
この玉口リペアサービスでは、欠けた部分に合わせて節を削り、きれいに整えた上から玉口を元通りに塗装するという作業を行っています。文章にすると単純に思えますが、実際は非常に繊細で高度な技術を要する作業です。
ちなみに、欠けの状態がひどい場合は補修ができず、節交換になってしまうケースもございます。こちらのロッドの場合、節交換はおよそ60,000円。
欠けが大きく広がり補修ができなくなる前に、玉口リペアをご依頼いただくことがおすすめです。
なぜ欠ける?注意すべきロッドの取扱い!
ロッドの玉口リペアについてご紹介してきましたが、そもそもなぜ欠けてしまうのでしょうか? 注意すべきロッドの取扱い方とあわせて解説していきます。
節が欠けてしまう原因は大きくふたつ。「外的要因」と「節落ち」が挙げられます。
外的要因とは、節を伸ばす際に誤って落としてしまい、地面や岩などにぶつけてしまうこと。玉口欠けの原因としては、これが最も多いものです。
取扱いには注意しつつ、万が一傷をつけてしまった際はお早めにお預けください。
また節落ちとは、実釣中や節をしまう際に「細い節が先に仕舞われてしまう(落ちてしまう)」ことです。
節落ちを防ぐために、節を伸ばす際にはしっかり伸ばし、少しひねって固定しましょう。
釣行中も時々ゆるみをチェックするという基本的な使い方を徹底することで、節落ちを予防することができます。
特に実釣中に節が落ちてしまうと、焦って落ちた節を伸ばしてしまいがちです。
落ちた節を伸ばすと細い節の玉口が太い節の内側を削ってしまうことがあり、これが玉口の欠けや割れに繋がります。落ちた節を伸ばす際は、細心の注意を払いましょう。
もし仕舞うときに節落ちが起きた場合は、下栓を外して落ちた節を先に抜いてしまうのが安全な方法です。
今回ご依頼いただいたグランドスリムは全長約9.49メートルもありながら、自重は250グラムと非常に軽量なロッドです。特別な素材でできているため、これだけ軽くても通常使用で壊れることはほぼありませんが、やはりトラブル回避のためには基本に則り慎重に取り扱いましょう。
もしも玉口が欠けてしまった場合は、SLPへご相談ください。
SLPはダイワのアフターサービスセンターです。
現品を拝見しての判断となりますが、元通りきれいな見た目になるので、気になる方はぜひご検討ください。
(当コラムの情報は更新時点のものです。公開後も情報の更新に努めておりますが、最新の情報と異なる場合があります。)