ドラグが効かない、勝手に糸が出る……実は糸すべりかも?

2019.06.26

ドラグ不良? 不具合? 実は原因は別に……


過酷な環境のなかで水や塩、砂などにさらされるリールは、どんなにメンテナンスをしてもトラブルを避けられないことがあるでしょう。


時には、ドラグを締めても勝手に糸が出ていく、ドラグが効かない、締まっていない感じがするといった現象が発生することがあります。

もちろんお客様からは、「ドラグ不良なのでは?」「故障したのではないか?」といったお問い合わせや修理のご依頼をいただくことは多々あるのですが……実はこのトラブル、リールの不具合が原因ではないケースがあります。


皆様は「糸すべり」という現象をご存知でしょうか? 上記のような症状が発生したリールに巻いていた糸が「PEライン」であった場合は、糸すべり現象である可能性が高いです。

ではここから、どのような現象で、なぜ発生するのか? また、糸すべり現象を防止するための対策は? など、その現象や対策を詳しくみていきましょう。


糸すべりってどんな現象?


「糸すべり」とは具体的に、「ラインがスプール上で空回りする現象」のことです! この空回りして滑っている状態をみて、「ドラグを締めても糸が出ていく」「ドラグの不良ではないか」とお問い合わせ、ご依頼をくださるユーザー様は少なくありません。

しかしこれは故障やドラグの不具合などではなく、ラインの特性によって発生する現象であり、お客様ご自身で対策が可能です。


糸すべり現象は、「伸縮性が低い」「滑りやすい」といった、PEラインに代表されるような特性を持つ糸で発生します。そのため、このようなラインをスプールに直接巻くと、テンションをかけて巻いても負荷がかかった際に糸だけ空回りしてしまいます。

では、この糸すべり現象は、どのように対策したらいいのでしょうか?


簡単! 自分でできる糸すべり対策


この糸すべり現象を防ぐ対策として、最も簡単な方法はスプールを利用することです。

糸すべりを防止するために使えるのは、スプールそのものにラインを通す穴や結びつけられる突起があるもの。このタイプのスプールだった場合、穴や突起を利用してPEラインの空回りを防ぎましょう^^



このほか、スプールに何もない場合の対策としては下巻きが挙げられます。

伸縮性のあるナイロンラインをある程度下巻きすることで、空回るのを簡単に防止できるでしょう^^

PEラインを直接巻く際は糸を3~5回ほどスプールに巻き付け、ユニノットできつく結び付ける方法が効果的です。強く引っ張っても空転しないことを確認してから、糸巻きを始めてください。


糸すべり対策としてテープで巻き始めを留めるという方もいらっしゃるようですが、近年のキャスティング用ベイトリールに用いられるSVスプールやAIRスプールのような超高精度薄肉スプールの場合はおすすめしません。貼ったテープがスプールの回転に影響を与え、回転異音などの原因になってしまいます。


こうしてみると、糸すべりはお客様ご自身で簡単に対策できることが分かりますね!

一度緩んだり空回ったりして糸すべりを起こしてしまうと、ラインを巻き直すしかなくなってしまいます。釣りに出かける前に、ユーザー様ご自身で確認・対策しましょう。


リールの不具合やドラグ不良としてSLPに依頼がきても実は……ということの多い糸すべり。対策さえすれば、PEラインを使って快適に釣りができます。ただし、自分ではよく分からない、何かおかしいと思ったら、SLPへお預けください。


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